経営支援 事例集 support Case

経営支援事例集

#Case.04
ワハラ縫製

家族経営40年の転換点
専門家のアドバイスが
利益体質改善の第一歩に

昭和56年に婦人服縫製業を創業。婦人服地の裁断からパーツ縫製、プレス加工、組立、仕上げプレス、検査、値札付、梱包、出荷まで一貫して行う。家族経営の強みを活かし、小ロット・多品種への迅速な対応を得意としている。

所在地
神戸市灘区篠原南町1丁目6-12
代表者
川原守雅
設立
昭和56年11月
事業内容
婦人服縫製業

創業から40年以上、婦人服の縫製を手掛けてきたカワハラ縫製。売上はあるものの利益が出ない状況が続き、価格設定の基準も曖昧なまま経営を続けていた。その最中、当協会の担当者が兵庫県よろず支援拠点(以下、「よろず支援拠点」)を紹介し、専門家への相談につながった。

40年以上の歴史で最も
厳しかった時期

守雅さん(代表者) 創業からこれまで様々な局面を経験してきましたが、コロナ禍における受注減少は特に厳しい状況でした。阪神・淡路大震災で工場が全壊した際も困難でしたが、コロナ禍はそれ以上でしたね。

伸介さん(後継者) そのような状況下で、協会の担当者さんが業況確認に訪問してくださいました。現状についてご相談したところ、「売上は確保できているものの、利益率の改善が課題である」という状況を理解した上で、よろず支援拠点を紹介いただき、これが転機になりました。担当者さんからのご提案がなければ、経営手法を見直す機会を得られなかったと思います。

漠然とした経営から
継続的な伴走支援が心の支えに

伸介さん 専門家からは、原価管理体制の強化についてアドバイスしていただきました。材料費は把握していましたが、作業工数や人件費を含めた総合的な原価計算手法には改善の余地がありました。製品1着あたりの適正価格を算出する体系的な方法論を学び、付加価値をより明確に数値化できるようになりました。現在は次の段階として生産性向上に向けた取り組みを開始しています。価格戦略の見直しに加え、製造工程の効率化にも着手できたのは、経営の基本原則を体系的に学習できたためです。継続的な支援体制は大変心強く感じています。

息子とともに描く未来

守雅さん 後継者である息子が経営面にも積極的に取り組むようになったことが、何より喜ばしいです。技術承継だけでなく、経営面での成長も見られるようになりました。
伸介さん 今後は、人員を増やすなどして事業規模の拡大を計画しています。ただし、2027年から特定技能制度が改正される予定で、現在も受け入れている外国人技能実習生の受け入れ要件がより厳格化される見込みです。個室の確保など、中小企業にとっては負担の大きい要件もあります。しかし、このような新たな経営課題についても、信用保証協会や専門家に相談しながら進めていければと考えています。心強いパートナーとともに、これからも挑戦を続けていきます。

支援を受けたきっかけは?

守雅さん 協会の担当者さんが本当に熱心に通ってくださり「こういう支援がありますよ」と提案してくださったのがきっかけです。当時、利益率を高めるための方法に悩んでいたところ、よろず支援拠点の専門家を紹介していただきました。
伸介さん 相談に行くときは協会の担当者さんが毎回同行してくれて、専門家の先生ともスムーズにお話ができました。また私や専門家とも違う視点で意見を出してくれたこともありがたかったですね。

具体的にどんな支援でしたか?

伸介さん まず現状分析から始まって、単価や納期、月の製造量などを細かくヒアリングされました。その上で、原価計算について基礎から教えていただきました。今までは過去の受注実績を見ながら価格を決定することが多く、必ずしも原価計算をベースに価格を決めきれない実情がありました。支援を受けて根拠のある価格を設定することの重要性を感じました。

支援で何が変わりましたか?

伸介さん 最大の変化は、私自身の意識が変わったことです。今までは父から技術を継承することばかり考えていましたが、支援を受けてからは価格や利益など経営についてもより深く考えるようになりました。基礎を学んだことで、将来的に事業を引き継いでいく準備ができたと思います。無料でこれだけ専門的なサポートを受けられたことに、本当に感謝しています。

どんな専門家を紹介されましたか?

伸介さん アパレル会社の経営に携わった経験がある方でした。まさに私たちと同じ業界の経験者ということで、縫製業の実情をよく理解されていて、的確なアドバイスをいただけました。一般的な専門家とは違って、アパレル特有の原価構造や価格設定の難しさも分かってくださるので、話が早かったです。よろず支援拠点では分野ごとに専門の先生がいらっしゃるそうで、私たちに合った先生を紹介してくださったのだと思います。

信用保証協会の支援を受けた感想は?

伸介さん 協会の担当者さんには、とても熱心に色々と教えていただきました。このような支援があることは全然知らなかったですし、今後の事業展開に向けてすごくためになりました。また、仕事が忙しくない時期を見計らって相談する日程を調整するなど、常に私たちに寄り添って対応いただいていると感じました。今も継続的に相談できる関係が続いているのも心強いです。

担当者のコメント

業況確認で訪問した際、収益改善の課題を聞き、よろず支援拠点をご紹介しました。カワハラ縫製様は守雅さんから息子の伸介さんへ事業承継を進められている大切な時期でしたので、後継者である伸介さんにも経営に関してさらなる知識を習得していただくことが重要と考え、伸介さんと一緒に専門家のアドバイスを聞かせていただきました。結果、価格戦略や利益構造の改善に向けて大きく前進することができたと感じます。

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